題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

10ヶ月振り


次の日の昼間、山羊くんからメールがきた。

『明日とかって飲みに行ける??』

まさかこんな早くお誘いがくると思ってなかったのでびっくりした。

 


『ウケる、昨日の今日かよ!笑 明日大丈夫だよー♪』

夕方まで撮影があるらしくてもしかしたら待たせちゃうかもしれないけど…と言われたけど、そんなの全然構わなかった。
まさかこんなすぐに会えると思ってなかったし、だってもう10ヶ月振りだもん!
それに会うと決まったら山羊くんは待たせる人じゃない、何故かそれは確信があった。
例えその前に仕事や用事があったとしても。
山羊くんはそういう人だと、何故か信じられた。

夜にどこで飲むかメールで軽く話し合って、山羊くんは神田近くで撮影があるみたいで
最初は神田で飲むの面白そう!って話になったけど、日曜だから結構休みの店が多いと
いうことで、上野で飲むことになった。

当日、待ち合わせ場所に向かう途中で山羊くんから着いたってメールがきた。
ほらね、やっぱり山羊くんはいつも先に着いて待っててくれるんだ。

アメ横に入って、屋台風の中華のお店で飲むことにした。
こういうところで飲むのは初めてで、落ち着けはしないけど面白かった。
取り皿が汚れてたみたいで

『こっち使いなよ。』

って取り替えてくれた。
この時その優しさに感動して、肝心のお礼を言いそびれたことが今でも心残りだ。

名前は忘れちゃったけど、餡子が入った揚げ餅みたいなのが凄く美味しかった。
やたらみんなが買っていく謎の揚げパンみたいなのをネタにして笑いながら飲んだ。

その後二軒目を探しながらブラブラしてる時、レコード屋のドアのポスターを見て山羊くんが驚いて言った。

『これ知り合いじゃん!ウケるからちょっと写真撮っていい?』

知り合いに歌を出してる人がいるんだそうだ。
この日山羊くんは手持ちの鞄を持ってて、写真撮る間持っててって渡されたのだけど、持ち手が山羊くんの体温で温かくなってたのが妙にドキドキした。