題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

宿命


ここでもまた山羊くんが占いの話を出してきた。正確には占いではなく、名前と生年月日からその人の傾向とか向いてることを分析するテストのようなものらしいけど。
最近それをやったから占い屋に意識が向いてたのかなーと思った。
ああ、でも、動物占いの話もしてきたな。随分懐かしいワードだなと思ったけど。笑
男性は占いとか興味ないものだと思ってたけど、意外と氣になるものなのかな?


山羊くんのやったテストみたいなのをわたしもやらされたけど、まあまあ当たってる氣がした。結果を山羊くんが読み上げてきたから少し恥ずかしかったけど、そんな感じだよねーとか言いながら読んでくれたから、多少でもわたしのことをちゃんと見て、知ってくれてるのが感じられたのは嬉しかった。
そうそう、山羊くんは動物占いはペガサスらしい。
なんだよー本人もカッコイイくせに占いのキャラもカッコイイとか、ズル過ぎる!笑

その後自然な流れで、人にはそれぞれタイミングがあるとか、人生のタイミングみたいな話になったので、ずっと思ってきたことを言って、勇氣を出してちゃんとありがとうを言おう!と心を決めた。

 

大人になると、いつの間にか心の内を素直に言葉に乗せて相手に伝えることに、とてつもなく勇氣が必要になる…。20歳くらいまでは、こんなことに勇氣なんて要らなかったはずなのにね。

「この歳になったからわかることだけど、やっぱり全てのタイミングって決まってるんだろうね。わたし達だって少しでも何かがずれてたら絶対出会えてなかったじゃん?」

ここまで言った時、山羊くんがまさかの言葉をくれた。

「運命だよね!」

わたしはずっとそう思ってきた。でもわたしがそんなこと言ったら変に思われるだろうと、絶対口にしてはならない言葉だと思ってきた。わたしだけがそう思っていればいいことだと。
その言葉を思いがけず山羊くんの口から聞けたのだ!もちろん、お互い運命の人という意味で言っているのではなくて、出会うことが運命づけられてたよね、という意味だ。
(ちなみに、運命は変えられるもので宿命は変えられないものだと聞いたことがある。
だからここで言っている運命は、宿命の意味としてわたしは受け取ったし使っている。)

この瞬間、お互いの心の内のなにかを交わし合えた氣がした。
確実に、わたし達の間でなにかが通い合った瞬間だった。

それなのに、これは後々ずっと後悔していることでもあるけれど、長年自分の中に様々な制限を設けていたせいで、人生で出会う全ての人は決められてるみたいな広義の意味での運命みたいな返しをしてしまって、山羊くんが少しシュンとしたような感じがした。

本当は、〝わたしは運命だって信じてる!〟て答えたかった。
余計なことは考えないで、この瞬間のことだけ考えればよかった。
山羊くんがどう思おうと、わたしはこう思ってるし信じてるんだって思いっきり伝えればよかった。ここは、そうするべき時だった。
その瞬間にしか出来ない、その瞬間じゃなきゃ意味がない、そういうことがあるんだってことを、この時はわかっていなかった。


それよりも、離婚もしてないくせに恋心を悟られるのは相手にとても失礼なことだと、そればかりに
注力していた。