題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

握手


本当は、あなたに恋をしたことでわたしはこんなにも成長できたんだよ、だからあなたには凄く感謝してるんだよってことを伝えたいのだけどそれは出来ない。
ここを省いて感謝の氣持ちを伝えるのはわたしにとっては不十分なことだけど、それでも今伝えられる精一杯を伝えておきたかった。


「山羊くんはわたしの人生のキーパーソンだよ。」


「キーパーソンてどういう意味!?笑」


「いいんだよー!とりあえずそうなの!笑」

「わたしは山羊くんから色んなことを学んだし凄く感謝してるんだよ。」

またここで山羊くんが意外な返しをしてきた。

「俺から学ぶことなんて何もないよー。」

またもや照れてるっぽかった。今日は本当に意外な面がたくさん見れたなと思いながら言いたいことを続けた。

「わたしが勝手に学んだんだからいいんだよー!でも一番貰ったのは勇氣かな。」

本当に、山羊くんと出会ってなかったら今の考え方や価値観のわたしにはなれていなかった。昔のわたしのままで今年の大事件を乗り切ることなんて出来なかった。
山羊くんと出会ってなかったら…なんて、考えただけでゾッとする。
本当に山羊くんにはいくら感謝してもしきれない。

「だから、出会ってくれてありがとう。」

そう言いながら右手を差し出した。
山羊くんは一瞬戸惑っていたけど、ちゃんと手を握ってくれた。
山羊くんの手の大きさにびっくりした。そうだよね、男の人の手だもんね。

初めて会った日になぜか手を繋ぎたいと思った。
この日は一日中、わたし達手を繋いでない方が不自然じゃない?なんて感覚に陥っていた。
こういう形でこの人の手に触れることになるなんてわたしも予想してなかったけど、やっと山羊くんの手にきちんと触れることが出来た。

この時の感触をわたしは一生忘れないだろう。