題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

伯父の死


緊急入院から4日後、特別面会の許可が出た。
入ったばかりで氣が引けたが、会社に事情を話して早退させてもらい伯父に会いに行った。

薬の影響で意識がはっきりしてないかもと言われていたが、タイミングのいい時に行けたようで伯父は起きていたしきちんとわたしを認識してくれて会話も出来た。

泣かないように氣を付けなきゃと思っていたのに、やっぱり我慢できなかった。
この日は暑かったので涙を拭いていても伯父は、

「汗かいたのか?今日は暑いからなあ。」

と勘違いしてくれたのが幸いだった。

10分程度と決められていたし泣いたりして一番伝えたかったことを伝えられずに時間になってしまったが、伯父にはなんらかの形で伝わっていると思っている。

この時が伯父との最後の会話になった。


この一週間後に伯父は亡くなった。


この時面会に行けて本当に良かった。


お通夜や告別式は行わず、納棺式を執り行った。
納棺式というものを初めて経験したが、形式ばった葬儀よりもこちらの方が本当に故人を偲んで皆で送っているように思えた。

相変わらずいい歳して涙は我慢出来なかったが、心の中はそこまで悲しみに覆われているわけでもなく、おじちゃん、本当にお疲れ様。という思いだった。


朝斎場に向かう途中で綺麗に咲いていたヒマワリが伯父のように見えたのが印象的だった。
実際、伯父はヒマワリのような人だった。


もっと伯父と話をしておけばよかったと思うこともあるが、思いがけず実家にお世話になることになって伯父に会う回数は格段に増えたし、伯父は娘のこともとても可愛がってくれてたから、娘とも共に過ごす時間が増えて、色々と話が出来たようで良かった。

もっとああすれば…を考えだしたらキリがない。
ああ出来て良かった、を数えていきたい。