題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

わたしの仕事


最初は一氣にあらゆる業務を教え込まれて、マルチタスクの向かないこのわたしにマルチタスクの極みじゃないか!!と頭がパンクしそうだった。
一番メインであろう手作業も、まずそれをやったことないわたしが利用者さんに教えるというのが無理があるじゃないかと思っていた。
その想いが通じたのか先輩が業務の割り振りを見直してくれて、手作業に時間を割けるようになった。

手作業はアクセサリーパーツの検品なのだが、布製品でハサミを入れたりしなければならないし判断が感覚によるところが大きかったりしてなかなか教えるのも難しい。
どの辺りが難しく感じるか、躓きやすいか、そういうことが体感でわかってないと説明も出来ないので、まずは利用者さん達と一緒に作業してそういうポイントを掴んでいこうと思った。

利用者さんで凄く器用な男の子がいて、その子が色々と教えてくれてとても助かった。
その子は自分で工夫して効率いい方法を編み出したりしていたので、わたしが思いつかない方法を教えてくれたりと色々勉強にもなった。
一つのやり方が皆に合うわけではないのが難しいところだが、工場でも痛感したように出来ない人の氣持ちがわかるからこそ、こうすればこの人でも出来る、といった視点を大事にしていきたいと思いながら皆で手作業に取り組んでいた。

ここでもこれまでの経験や抱いてきた想いが役に立った。

一般企業では効率・スピード重視で一人一人に合わせて、なんて悠長なことはやってられないだろうが、そもそもそんなに急ぐ必要があるのかと、わたしはまずそこに疑問が残る。
共同で仕事をする以上ある程度のルールやマニュアルは必要な部分もあるだろうが、少しやり方を変えれば出来るのに、みたいなことは健常者の世界でもあるんじゃないかなと思う。本来それはどんな人にも大事なことだと思う。

こういったことはここ数年ぐるぐると考えていたことではあったので、ひょんなことからこういう仕事に携われることになり、この問題にも直に触れられる人生になったことは本当に幸運だったと思う。

まだまだ学ばなければいけない事が山積みだが、それが思いっきり出来る環境で働けるなんて、本当に感謝しかない。