題名のない雑記帖

まだまだ道半ば。今はまだタイトルをつける時じゃない。

向こう発


1ヶ月ほど経ったある日、初めて山羊くん発のメールが届いた。
今から海外に行くらしく、空港にいるらしい。

『仕事?遊び?』

『半分仕事で半分遊び。初めて行くから楽しみ!』

 


気を付けて楽しんできてねー♪と返したけど、その後は返ってこなかった。
搭乗時間になったのだろう。

女友達とのやり取りだと最後にまたねとか、おやすみとか、お互いに締めくくる言葉を
送って終わるから、最初はいきなりぶつ切り状態で終わることに戸惑ったが今はだいぶ
慣れた。
それにいつもわたしから話しかける感じで始まるから、初めて山羊くんからメールを
くれたことが凄く嬉しかった。

男性は基本メールは連絡手段で雑談ツールだと思ってないというし、山羊くんも今まで
の話を総合すると本来はそういうタイプだと思う。
そういう人が自発的に送ってきてくれたことが嬉しかった。

この前のカラオケが凄く楽しかったのでまた誘いたかったけど、夏は撮影で忙しいこと
がわかっていたので諦めていた。

そんな夏のある日、

『今から実家行ってくるー。』

ってメールが送られてきた。
わたしはその時夕飯の支度中で正直手が離せなかったけど、貴重な山羊くん発のメール
なので少しラリーに付き合ったけどまた急に返ってこなくなった。

あーあ、惚れたが負けだな、と思った。
こういう時に自分のペースを貫けるような強さがわたしにはない。
こういうのダメだよなーと思いつつも、普段から会える関係でもないし、なかなかコントロールが難しかった。